運動しても痩せないのはなぜか: 代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」
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目次
第1章 ヒトと類人猿の代謝の定説が覆った
第2章 代謝とはいったい何か
第3章 カロリー消費量研究に起きた革命
第4章 親切で、適応性に富み、太ったサル
第5章 運動しても痩せないのはなぜか
第6章 ダイエット論争にデータを突きつける
第7章 ヒトの体は運動を必要としている
第8章 ヒトの持久力の限界はどこにあるか
第9章 エネルギー消費とヒトの過去・現在・未来
紹介文(amazonより)
◆1日の総消費カロリーは、運動しても増えていなかった! ダイエットに関して長年にわたり論争となってきた問題に、ついに決定的な証拠がもたらされました。ダイエットばかりか、栄養学やスポーツ科学、果ては人類学までの常識をひっくり返すその研究を発表した人類学者こそが、本書の著者ハーマン・ポンツァー氏です。研究内容は世間に大きな衝撃をもたらし、ニューヨークタイムス紙やBBCなどの一般向けメディアでも大きく取り上げられました。 その「決定的な証拠」とは何かを一言で言えば「運動しても1日の総消費カロリーは増えていなかった」ということ。つまり、運動したところで、それだけで痩せることはなく、痩せるためには摂取カロリーを減らすしかない、ということです。しかしだからといって「運動なんか意味がない」という結論には決してなりません。逆に、運動しても1日の消費カロリーが増えないからこそ、運動は必ずしなければならない、と結論づけられるのです。どういうことでしょう?
◆運動に使われなかったカロリーが不必要な「炎症」を起こし、現代病の原因に 著者の発見を裏返せば「運動しなくても1日の消費カロリーは減らない」ということでもあります。となると、運動に使われずに余ったカロリーは、別のことに使われているはず。じつは、これが体に良くないことを引き起こすのです。余ったカロリーの使い道として、もっとも身体に悪いと思われるのが「炎症」。本来であれば必要のないところで、余ったカロリーは炎症を起こします。これがアレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因となっているのです。運動すれば、これらのムダな炎症が抑えられ、健康が維持される、というわけです。
運動した分だけ消費カロリーが上乗せされ、その分どんどん痩せていくと思っていたkidooom.icon ハッザ族のエネルギー消費量は、先進国で座り仕事をしている人達と同じ ここが一番衝撃的だったkidooom.icon
ハッザ族は毎日8km以上の歩き、木を登り、子供を背負い、狩りや芋掘りなどの重労働を2時間以上行っている。
運動でエネルギーを消費した分、他のエネルギー消費を節約して帳尻を合わせている
余計な考え事をしない
運動をすることで、悪いエネルギー消費の選択肢を潰すことが重要だった(怒りを抑えるのは悪いエネルギー消費ではないが)
先進国の運動不足の人々はエネルギーが余っているがゆえに、性欲を持て余し、炎症反応が高まり、ストレスホルモンの分泌も増え、SNSのことばかり考えてしまうのでは?という仮説はしっくりくる
運動をしても痩せないが、太ることを予防することができる
ダイエット減量後に運動を継続する人はリバウンドをしないという研究データがある
ハッザ族の食事は、先進国で暮らしている我々からすると、味がしない(正直言うと不味い)
だから食べ過ぎを防げ、身体は健康を維持できている
現代人の食事は、美味しすぎていくらでも食べれてしまうことが大問題!
美味しい食事を手に入れたことで、健康を失いやすくなってしまった・・・
満腹感を健全に得て、食事をやめること
結局のところ、太るか太らないかはカロリーの収支でほぼ決まる
で、運動をたくさんしても1日のエネルギー消費量はあまり変化しないように脳が帳尻を合わせているから、本題の「運動をしても痩せない」と言える
オランウータンの消費カロリーを計測したところ、人に比べて非常に少なかった 体重110kgのオスで、1日の消費カロリーが2050kcal だった
ヒトでいうと、30kgの少年と同じ程度
脳の巨大化が要因の一つと考えられる
すべての動物に共通する代謝の基礎についての説明
ここは専門用語が多めで難しい内容
狩猟採集民族は低糖質ではなく高糖質食で毎日よく運動をし、肥満や慢性疾患にはほとんど罹らない
極端なパレオダイエットでは糖質を5%以下にすべきという意見もあるが、ハッザ族など現存する狩猟採集民族には全く当てはまらない インドの工場でのデータ
従業員の活動量と体重への影響を調べた研究
売店の店主がダントツで体重増加していた
次に、監督者が体重増加していた
他の、軽く動く事務員や運転手、重労働の石炭係や運搬係はほぼ同じ体重影響だった
動かない人だけが体重増加し、動く人たちはその運動強度にあまり依存せずに体重を維持できていたという結果
(重労働の人ほど痩せたというわけではない)